「The Last of Us Part II」徹底解説! 暴力、復讐、そして相互理解とは?エリーとアビー、憎しみの連鎖と裏切られた期待
『The Last of Us Part II』は、暴力の連鎖と相互理解をテーマにした、感情揺さぶる物語。 幼少期の経験から生まれた壮大な復讐劇は、エリーとアビーの視点を通して、暴力の恐ろしさと人間の複雑さを描き出す。 イスラエルとパレスチナの歴史を背景に、愛と憎しみ、命の重さを問いかける。 暴力描写の中に込められた、平和へのメッセージとは? 前作を凌駕する、新たな時代のゲーム体験を刮目せよ。
💡 「The Last of Us Part II」は、暴力の連鎖と相互理解をテーマにした作品。
💡 エリーとアビー、二人の視点から描かれる復讐劇と複雑な人間関係。
💡 開発者の意図と、プレイヤーに投げかけられる重いテーマについて解説。
それでは、まずゲームの根底にあるテーマについて掘り下げていきましょう。
暴力の連鎖と相互理解
「The Last of Us Part II」は、どんなメッセージを伝えていますか?
暴力の連鎖と相互理解
この章では、暴力の連鎖と相互理解というテーマについて深掘りしていきます。
公開日:2020/07/08

✅ 「ラストオブアス パート2」は、複雑な人物描写とテーマを通して、単なる善悪の二元論を超えた人間関係とアイデンティティの多様性を描き出している。
✅ 特にディーナやレブといったキャラクターは、性的マイノリティであることを表面的に利用した「ポリコレ」ではなく、社会や自身、そして過去のトラウマとの複雑な関係の中で生きる多面的で魅力的な人物として描かれている。
✅ 彼らの存在は、単に「正しい」か「間違っている」で判断できない人間の複雑さを浮き彫りにし、ゲームにおける「正義」に対する考え方を深めている。
さらに読む ⇒ビデオゲームとイリンクスのほとり出典/画像元: https://turqu-videogame.hatenablog.com/entry/2020/07/07/222835複雑なキャラクター描写と、性的マイノリティをステレオタイプにしない表現は、ゲームのテーマをより深く理解する上で非常に重要ですね。
『The Last of Us Part II』は、クリエイティブディレクターであるニール・ドラックマン氏の幼少期の経験から生まれた作品です。
ドラックマン氏はイスラエル生まれで、パレスチナのヨルダン川西岸地区で育ちました。
その土地では、日常的に暴力と隣り合わせの環境でした。
2000年にイスラエル兵がパレスチナ人に対して集団リンチを行ったニュース映像を見たドラックマン氏は、復讐したいという激しい感情と罪悪感を同時に経験します。
この経験が、『The Last of Us Part II』の壮絶な旅路の原点となり、プレイヤーに゛暴力の連鎖゛と゛相互理解゛というメッセージを伝えています。
ゲームは、主人公エリーが恋人のディーナと共にシナゴーグを訪れるシーンから始まります。
ディーナは、ユダヤ人の歴史と文化について説明し、長い迫害の歴史の中で生き抜いてきた伝統について語ります。
イスラエルは、長い間迫害されてきたユダヤ人が自国の国として建国した国です。
しかし、パレスチナに住むパレスチナ人を追いやり、迫害してきた歴史もあります。
ゲーム内では、シアトルの隔離壁や政府軍が抵抗組織を攻撃するシーンが、イスラエルの占領政策とパレスチナとの紛争を彷彿とさせます。
『The Last of Us Part II』は、暴力の連鎖がもたらす悲劇と、それを断ち切るための相互理解の重要性を、イスラエルとパレスチナの歴史を背景に描いています。
ドラックマン氏は、ゲームを通して、プレイヤーに暴力の恐ろしさと、平和な共存を求めるメッセージを投げかけています。
なるほど! 暴力の連鎖って、ゲームの進行とリンクしてて、すごく考えさせられますよね。 相互理解っていうテーマも、今の時代にすごく合ってると思います!
憎しみの連鎖
「The Last of Us Part II」のテーマは前作からどのように変化した?
愛から憎しみへ
続いて、復讐の旅とその中で描かれる憎しみの連鎖について見ていきましょう。
公開日:2020/04/15

✅ 「The Last of Us Part II」は、2020年2月21日に発売されることが発表されました。
✅ 最新トレーラーでは、エリーが復讐の旅を始めるきっかけとなる事件が断片的に描かれ、前作の主人公ジョエルが再び登場しました。
✅ 本作は、進化したゲームエンジンにより、アニメーションや人体破壊表現が大きく進化し、よりリアルかつ悲痛なムービーシーンやゲームプレイが期待されています。
さらに読む ⇒オートマトンは日本・海外のゲーム情報サイト。ニュースやレビューを発信中出典/画像元: https://automaton-media.com/articles/newsjp/20190925-102470/前作からの変化や、新たな敵の登場など、プレイヤーを飽きさせない工夫が凝らされていますね。
常に緊張感のあるゲームプレイが期待できます。
『The Last of Us Part II』のメディア体験会で、ライター兼ディレクターのニール・ドラックマン氏は、本作のテーマが゛愛゛から゛憎しみ゛に移行した理由を説明しました。
愛と憎しみは人間の核となる感情であり、憎しみはしばしば愛から生まれます。
前作で描かれたエリーとジョエルの関係は、4年の歳月を経て歪みを生じ、ジョエルは本作でも重要な役割を担います。
敵グループにはセラファイトとワシントン・リバティ・フロント(WLF)が存在し、両グループがシアトルを拠点に敵対しています。
シアトルは資源に恵まれた場所であり、多くの勢力が支配を企てており、エリーは両グループの争いに巻き込まれながら、自分を傷つけた者を探します。
シアトルでは、感染者も依然として存在しており、エリーは様々な脅威に立ち向かう必要があります。
敵のAIは進化しており、相互コミュニケーション能力や嗅覚を備えた犬の導入により、プレイヤーはより脅威を感じることができるようになっています。
ジョエルが生きてる!? 敵のAIが進化してるのも怖いし、エリーがどんな敵と戦うのか、すごく楽しみです!
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