『思い出のマーニー』原作と映画版の違いは?舞台設定や登場人物など、細かな差異を徹底比較
スタジオジブリが贈る、忘れかけていた心の奥底を揺さぶる感動作!原作小説をベースに舞台を日本に移し、新たな魅力を生み出した映画「思い出のマーニー」。孤独な少女杏奈と、謎めいた少女マーニーの出会いが紡ぐ、切なくも温かい友情の物語。二人の関係が織りなす幻想的な世界に、心を奪われる!
💡 原作と映画版では、舞台設定が大きく異なる
💡 登場人物の名前や性格にも差異が見られる
💡 ストーリー展開にも違いがあり、それぞれ異なる魅力を持つ
それでは、最初のテーマに移りましょう。
原作と映画版の舞台設定とストーリーの違い
「思い出のマーニー」映画と原作、大きな違いは?
舞台とストーリー
原作と映画版の舞台設定の違いについて詳しく見ていきましょう。
公開日:2021/02/27

✅ 「思い出のマーニー」は、心を閉ざした12歳の少女アンナが、田舎での療養生活を通して、自然や周囲の人々との触れ合いを通して心の傷を癒していく物語です。
✅ 河合隼雄氏は、アンナの心の状態を「治癒過程」と捉え、自然やペグ夫妻の「干渉しない寄り添う」という態度が、アンナの心の回復に重要な役割を果たしたと分析しています。
✅ 河合氏は、他人の心の傷を直接癒すことはできないとし、相手の心の自然な回復を待つこと、そして相手をまるごと好きになり、自由を許すことの大切さを説いています。
さらに読む ⇒ 出典/画像元: https://vivian-hiroshia.ssl-lolipop.jp/archives/5190原作小説と映画版の比較は非常に興味深いですね。
『思い出のマーニー』は、イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソンによる児童文学作品を原作としたスタジオジブリのアニメーション映画です。
原作小説は1967年にイギリスで出版され、その後日本では1980年に翻訳版が出版されました。
原作小説と映画の主な違いは、舞台がイギリスから日本に移され、ストーリーが短縮されている点です。
原作では、舞台はイギリスのノーフォーク州にある海辺の村ですが、映画では日本の北海道に移されています。
また、原作ではアンナとマーニーが6回交流しますが、映画では4回に減らされています。
さらに、映画ではマーニーとアンナの別れのシーンが物語の後半に描かれますが、原作では物語の中盤に描かれています。
舞台がイギリスから日本に移されたのは、映画版ならではの演出ですね!
原作と映画版の細かな設定の違い
映画版と原作で異なる点は?
設定や背景に違いあり
続いては、原作と映画版の細かな設定の違いについて解説していきます。

✅ 「思い出のマーニー」のマーニーが杏奈に「許してくれるって言って」と懇願するシーンは、マーニーにとって、杏奈が「愛する」ことを誓ってほしいという願いが込められている。
✅ マーニーは、両親を含め、杏奈を残して亡くなってしまったことへの許しを求めている。杏奈は両親を亡くしたことで心を閉ざしており、家族への憎しみを抱いている。
✅ 映画は、許しを通して、相手を受け入れ、痛みと向き合い、未来へ歩み出すことを表現している。マーニーにとって、許すことは愛することであり、杏奈にもその愛を誓ってほしいと願っている。
さらに読む ⇒リアルサウンド|音楽、映画・ドラマ、エンタメ×テック、書籍のカルチャーサイト出典/画像元: https://realsound.jp/movie/2023/01/post-1233340.html細かな違いにも注目すると、作品への理解が深まりますね。
映画では、アンナの目の色が青いことがコンプレックスとして描かれていますが、原作ではそのような設定はありません。
また、アンナとマーニーが訪れる建物が風車小屋からサイロに変更されているなど、細かな違いも見られます。
映画では、時代背景に戦争が描かれ、マーニーがアンナの母親を疎開させたことが理由として示されていますが、原作では戦争は直接的な理由として明確には描かれていません。
このように、原作小説と映画版ではいくつかの違いがありますが、どちらも孤独や友情、自分自身のアイデンティティという普遍的なテーマを描いている作品です。
映画版では、アンナの目の色が青いことがコンプレックスとして描かれていましたが、原作ではそんな設定はなかったんですね!
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原作と映画、異なる魅力!青い瞳の杏奈とマーニーの謎、ジブリが描く心の旅。